2022/08/01
IT業A社(創業20年・社員20名)に勤める古参社員B男にまつわるコロナ隔離期間中の賃金の支払いに関するトラブルです。 B男は、同居家族のコロナ感染のため自主的に自宅隔離しているさなか、自身も感染し、保健所から10日間の隔離指示を受けました。...
2022/07/01
社員10名・クリーニング業A社では、人手不足の折2年ぶりに50歳の男性B男の応募がありました。採用面談を行ったところ、年齢は気になりましたが、職務技術以外にもHPなどネット対応が得意な人材のため採用を決めました。...
2022/06/01
今回もコロナ禍で雇わない経営に舵を切った社長の事例です。 3店舗・社員8名・整体業のA社の一店舗で、店長、中堅社員が相次いで退職しました。理由は、独立開業とコロナ禍で歩合給の支給部分が減ったことでした。そこで、営業体制をどう整えるかの相談が社長からありました。...
2022/06/01
会計事務所A社(創業25年、社員6名)の社長より、自社に足りない「優秀な社員」を採用したいと相談がありました。社長の考える「優秀な社員」を整理すると、変化に対応できる人材、コミュニケーション能力、専門性及び自己管理能力の高い人材でした。これら要素をすべて満たした人材を採用することは難しいため、既存社員の性格適性検査や勤務実態を一覧表にし、何処を補填するのか分析しました。 A社の問題点は、同調圧力が強く変化を避ける社風、顧問先の管理を個々の社員が独自に行うため情報共有など社員間の連携が取れていないこと、スケジュール管理が不得手で期限直前の対応となること、でした。 後日、欠点を補う人材を募集すると、運よくB子(39歳)の応募がありました。経験も豊富で、専門性、論理的思考力を備えています。コミュニケーションも取れるタイプで、しかも夜間大学に通いながら資格取得を目指し、概ねA社の望む要素を備えていたため即採用しました。 入社当初、社長はB子に気さくに声を掛けることで、関係は良好でした。半年後、環境に馴染んだA子は、高い成長意欲から業務改善に取り組み、社長に上申するようになりました。最初は、黙って聞いていた社長ですが、回数を重ねるうちに本質を突かれることに堪えきれなくなりました。話を遮り提案を否定する態度を見せるようになった社長に、B子は不満を漏らし始めました。このままでは、B子は退職してしまいます。 社長は、B子をA社の将来には不可欠な人材だと理解していましたが、気持ちの整理に少し時間を要しました。B子の退職を避けるためには、各提案に誠意を持って対応する姿勢を示すことが大切です。社長の気持ちの整理がついたころ、古参役員が同席し社長とB子の面談が行われました。 古参役員の取り計らいもあり、社長はB子の意見を最後まで聞くことが出来ました。B子へ感謝の気持ちを伝え、検討結果は後日伝えることにしました。その後、社長はとB子へ出来ることと実施時期を伝えました。早速、提案のいくつかは業務に取り入れられました。 中小企業のオーナー社長には、過去の成功体験に縛られるために、他人に意見されることを嫌い、思い通りに物事が進まないとキレてしまうタイプも少なくありません。採用難の中、運よく求める社員を採用できても、社長が社員から出された改善案に向き合わなくては、不満を募らせいずれ退職します。 今回のケースでは、古参役員の仲介により社員の要望にスムーズに対応できましたが、相応な仲介者がいつも同席できるとは限りません。社長自身で社員と向き合えるように自身が変化することが必要だと考えます。 「優秀な人材が来ない」と嘆く前に、良い人材を戦力化するためには、社長自身が能力の高い人材を受け入れるだけの包容力を身につけることが近道であると感じる出来事でした。 第一法規『Case&Advice労働保険Navi 2022年4月号』拙著コラムより転載
2022/04/01
これまでは、コロナ禍でも積極的に人員補充を行う中で生じたトラブル対応について触れてきました。今回は、雇わない経営に舵を切った社長の事例です。 社員3名の理容業のA社長からの相談です。コロナ発生前までは、狭い店舗内の動線を工夫し、3名の顧客に同時対応していました。...
2022/03/01
中小零細企業の社長は、社員は家族同然と考え、社員の将来を想いやり給与や福利厚生の改善に力を注ぎます。しかし、権利意識が強くなっている近年、誠意が全く伝わらないと嘆くケースが多く見られます。 社員50名の土木業の社長からの相談事例です。...
2022/02/01
コンサル会社(社員25名・創業15年)での出来事です。 「2年前に採用した社員A男(52歳)だが、仕事が遅くやる気があるのだろうか等と、取引先や他社員からクレームが入っている。出来れば、自主的に辞めてもらいたいところだが、配置転換などで雇用維持を図るしかない。何か良い手立てはないものだろうか。」とのことでした。 状況を整理すると、...
2022/01/01
社員30名・創業25年の不動産業の社長から相談がありました。 「そろそろ後継者に事業継承したい。身内が継承しない中、ベテラン社員が独立したり転職したりと、後継者探しに苦慮している。これはと思う人材にはなかなか出会えない。協力してもらえないか」 整理すると問題点は次のとおりでした。...