厳しい寒さに震えた初旬とは打って変わり、月末は春めいてきました。横浜市内の役所前を通ると、さまざまな種類の梅が満開。白や濃いピンクの小さな花々に、ひとときの安らぎを感じました。
さて、繰下げの年金を受ける予定で、障害年金の権利も得られそうな場合の注意点を。
65歳から支給される年金――「老齢基礎年金」「老齢厚生年金」――は、受けるために手続きが必要です。
65歳前から「特別支給の老齢厚生年金」を受けていた人は、通常の受取りを希望するなら、誕生日の月末(1日生まれの場合は誕生日の前月末)までに、ハガキに名前や住所を書いてポストに投函するだけ。
国民年金の加入だけ、または国民年金と11ヵ月までの厚生年金期間がある人は、冊子状の年金請求書に記入し年金事務所へ提出します。
どちらかの手続きをしないと、65歳からの年金は支給されません。
手続きを忘れて受け取っていない人がいる一方、意図して支給を止め、受け取りを遅らせている人もいます。
受け取りを遅らせるのは年金を受ける一つの方法で「繰下げ」といいます。先延ばしした期間に応じて受給額が増えるしくみです。
繰下げが気楽なのは、繰下げるつもりで受け取りを先延ばししていても、途中で気が変わったら、通常受取りに変えられること。5年以内なら65歳時にさかのぼって請求したものと扱われ、当時の増額のない額、つまり通常額で受けられるのです。
繰下げるつもりでいたところ、先延ばししている期間に障害年金の請求手続きをすることになると、予定通りにできないことがあります。なぜなら、先延ばしの期間に他の公的年金の受給権を得ると、その時点で増額率が固定され最大となります。障害年金の受給権ができると、受給権が生じた月より後、老齢年金の請求手続きを遅らせても増えないのです。
障害年金が難しいのは、請求時点では、受給権を得られるかどうかわからないことです。また、請求の仕方によっては、いつが受給権の発生時になるかもわからず、支給が決まってから確定します。何より複雑なのは、支給が決まったことを知った時点より、障害年金の受給権は過去にあるのです。
繰下げを考えている場合は、障害年金の審査結果がわかるまでは時期をはっきり決められず、手続きが少々複雑になります。
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