障害「厚生」年金は厚生年金の加入があれば必ずもらえる?

2018年2月、書店に並ぶ「世界一やさしい障害年金の本」(学研プラス 著者 相川裕里子 マンガ 春原弥生)の校正作業をしています

 2017年も残すところあと1日。

 この1年は、ほぼ出版のために費やしました。2018年2月には書店に並ぶ予定です。年末年始はこの『世界一やさしい障害年金の本』の校正作業をしています。

 

 さて、こんなことがありました。

 「これまで2級で受けていたけれど、3級に下がり、年金が受けられなくなってしまった」。

 ご相談のお客様が受けていた年金は、2つの障害年金のうちの障害基礎年金です。もし障害厚生年金なら、3級でも年金は受けられ止まることはありません。

 

 このような差は、次のように初診日に加入していた年金の違いによります。

・初診日が国民年金など※・・・障害基礎年金

・初診日が厚生年金  ・・・障害厚生年金

 

 ※・20歳前に初診日がある人、

  ・国内に居住している60歳~65歳になるまでに初診日がある人 

   で、いずれも初診日に厚生年金に加入していない人を含む

 

 つまり、お問い合わせのあったお客様は、初診日に厚生年金に加入していないことがわかります。

 

 時々、次のように誤って理解している方に会います。初診日にどの年金に加入していても、年金加入歴に少しでも厚生年金があれば障害厚生年金が受けられる、と。

 

 正しくは、厚生年金に長く加入していても初診日に国民年金に加入なら、その方が受けられる障害年金は障害「基礎」年金だけです。たとえば、20年勤めた会社を退職した方の場合。退職した60歳未満の方は国民年金の加入に替わります。国民年金の期間に受診し、その傷病がもとで後に障害年金を請求することになると、初診日は国民年金です。つまり、障害基礎年金を受けることになります。

 

 

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